結論:あがるには「役」が必要!ドラだけではあがれない

リーチ麻雀では、1翻以上の「役」がなければあがる(和了する)ことができません。リーチ、タンヤオ、役牌などが「役」であり、ドラは役ではなく成立した手の点数を増やす加点要素です。ドラを何枚持っていても、他に役がなければ「チョンボ」や「役なし」になってしまいます。まずは基本の5役(リーチ・ツモ・タンヤオ・役牌・ピンフ)を覚え、「門前限定」「鳴きOK」「食い下がり」の違いを抑えましょう。

面子・雀頭・ツモ・ロンといった言葉や基本ルールに不安がある方は、先に麻雀初心者向けルール入門を読むと、この役一覧がさらに分かりやすくなります。

役・翻・ドラを分けて考える

は、決められた和了条件の名称です。は、成立した役やドラを合計して手の価値を表す単位です。役ごとに1翻、2翻などが決まり、翻数と符から点数を求めます。点数の計算手順は麻雀の点数計算を簡単にする方法で詳しく説明しています。

ドラ、赤ドラ、裏ドラ、槓ドラは、一般的に1枚につき1翻を加えます。ただしドラそのものは役ではありません。たとえば、鳴いた手が「234萬・456萬・678筒・白白白・55索」のように白の刻子を含めば、白という役牌があるため和了できます。白の刻子がなく、ほかにも役がないなら、ドラを持っていても和了できません。

翻数だけでなく鳴き条件を確認する

門前とは、他家の捨て牌をチー・ポン・明槓せずに手を進めた状態です。リーチや平和は門前限定です。一方、役牌や対々和は鳴いても成立します。三色同順、一気通貫、混一色などは鳴いても成立しますが、門前時より1翻下がります。暗槓は通常、門前を崩した扱いにはなりません。

この記事の一覧は、Mリーグ公式戦ルールとWRC(World Riichi Championship)の公開資料を照合し、広く採用される競技リーチ麻雀の役を中心に整理しています。ただし、役の採否や得点の扱いは雀荘、競技団体、家庭、ゲームごとに異なります。実戦では、参加する卓のルールを最終基準にしてください。

初心者が先に覚えたい5つの役

すべての役を一度に覚える必要はありません。最初は、出現機会が多く、手作りの方向を決めやすい次の5つを優先します。

  1. リーチ(1翻・門前限定):門前で聴牌し、1000点棒を出して宣言します。宣言後は原則として手を変えられませんが、役を確保しやすく、裏ドラの可能性も得られます。
  2. 門前清自摸和(1翻・門前限定):門前のまま自分で和了牌をツモる役です。リーチをしていなくても成立します。
  3. タンヤオ(1翻・鳴き可の場合あり):2〜8の数牌だけで作ります。1・9・字牌を使わないため、順子を中心に組みやすい役です。食いタンを認めないルールもあります。
  4. 役牌(1翻・鳴き可):白・發・中、場風、自風のいずれかを3枚そろえます。ポンしても役が消えないため、鳴きを学ぶ入口になります。
  5. 平和(1翻・門前限定):4組すべてが順子、雀頭が役牌ではなく、和了待ちが両面という形です。牌効率と待ちの理解につながります。

迷ったら「門前のままリーチを目指す」「役牌を3枚そろえる」「1・9・字牌を減らしてタンヤオを見る」のどれかを軸にします。鳴く前には、鳴いたあとに残る役を声に出して確認すると、役なしを防げます。

1翻役の一覧

鳴き条件成立の要点
立直(リーチ)門前限定門前聴牌で1000点棒を供託し、宣言する
一発門前限定リーチ成立後、一巡以内にチー・ポン・カン(暗槓を含む)で中断されず和了する
門前清自摸和門前限定門前の手を自分のツモで和了する
平和(ピンフ)門前限定順子4組、役牌でない雀頭、両面待ちを満たす
一盃口(イーペーコー)門前限定同じ種類・同じ数字の順子を2組作る
断么九(タンヤオ)鳴き可※2〜8の数牌だけで構成する。食いタンの採否を確認
役牌鳴き可白・發・中、場風、自風の刻子または槓子を作る
海底摸月(ハイテイ)鳴き可海底牌となる最後のツモ牌で和了する
河底撈魚(ホウテイ)鳴き可最後の捨て牌でロン和了する
嶺上開花(リンシャンカイホウ)鳴き可槓のあとに引く嶺上牌でツモ和了する
搶槓(チャンカン)鳴き可他家が加槓しようとした牌でロン和了する

「鳴き可」は、鳴くこと自体が役の成立を妨げないという意味です。一発はリーチに付随する役で、単独では成立しません。リーチ後の一巡以内でも、誰かのチー・ポン・カンが成立すると一発の権利は消え、暗槓も中断に含まれます。役牌は条件を重ねられ、たとえば東場の東家が東を3枚そろえると、場風と自風を合わせて2翻として扱うルールが一般的です。連風牌の表現や扱いはルール表で確認してください。

2翻役の一覧

鳴き条件成立の要点
ダブル立直門前限定誰の鳴きもない最初の自分の打牌でリーチする
連風牌(場風・自風)鳴き可場風と自風が同じ風牌の刻子。Mリーグ公式表では2翻役として掲載
七対子(チートイツ)門前限定異なる7組の対子で和了形を作る
対々和(トイトイ)鳴き可4組すべてを刻子または槓子にする
三暗刻鳴き可暗刻または暗槓を3組作る。ロン牌で完成した刻子は暗刻にならない
三色同刻鳴き可萬子・筒子・索子で同じ数字の刻子を作る
三槓子鳴き可槓子を3組作る
小三元鳴き可三元牌2種類を刻子、残る1種類を雀頭にする
混老頭(ホンロウトウ)鳴き可1・9・字牌だけで、刻子と雀頭または七対子を作る
三色同順鳴くと1翻萬子・筒子・索子で同じ数字の順子を作る
一気通貫(イッツー)鳴くと1翻同じ種類で123・456・789の順子をそろえる
混全帯么九(チャンタ)鳴くと1翻すべての面子と雀頭に1・9・字牌を含み、順子も使う

三暗刻は「手全体が門前か」ではなく、暗い刻子が3組あるかを見ます。そのため、残りの1面子をチーしていても成立します。反対に、シャボ待ちの牌をロンして3組目の刻子を完成させた場合、その刻子は明刻扱いになり、三暗刻にならないことがあります。ツモで完成させれば暗刻です。

チャンタは、各ブロックに1・9・字牌が必要で、少なくとも1組は順子を含みます。刻子だけなら、構成によって混老頭や対々和を検討します。似た役は「順子が必要か」「字牌を含めてよいか」で区別すると覚えやすくなります。

3翻・6翻役の一覧

翻数鳴き条件成立の要点
3翻二盃口(リャンペーコー)門前限定一盃口の形を2組作る。七対子とは同時に数えない
3翻混一色(ホンイツ)鳴くと2翻1種類の数牌と字牌だけで構成する
3翻純全帯么九(ジュンチャン)鳴くと2翻字牌を使わず、すべての面子と雀頭に1か9を含め、順子も使う
6翻清一色(チンイツ)鳴くと5翻字牌を使わず、1種類の数牌だけで構成する

ホンイツとチンイツは、手牌の見た目から方向が分かりやすい一方、鳴くほど相手にも狙いが伝わりやすくなります。ホンイツは字牌を使えますが、チンイツは使えません。ジュンチャンはチャンタと違って字牌を使えず、すべての組に1か9が必要です。

4翻、5翻の固有役は、この記事で扱う一般的な役の体系にはありません。実戦では、複数の役やドラを合計して4翻・5翻になることはあります。たとえば門前のホンイツ3翻にリーチ1翻を加える、といった数え方です。

役満の一覧

役満は通常の翻数計算とは別枠の最高位の役です。複数の役満が同時に成立したときの複合、特定の待ち方をダブル役満とするか、責任払いをどう扱うかはルール差が大きいため、役名だけで点数を決めないことが重要です。

役満鳴き条件成立の要点
天和(テンホウ)門前親が配牌後の最初のツモで和了する
地和(チーホウ)門前子が鳴きのない最初の自分のツモで和了する
国士無双門前限定13種類の么九牌を1枚ずつ集め、そのうち1種類を対子にする
四暗刻門前限定暗刻または暗槓を4組作る
大三元鳴き可白・發・中をすべて刻子または槓子にする
緑一色鳴き可緑色だけで描かれた所定の索子と發だけで構成する
字一色鳴き可字牌だけで構成する
小四喜鳴き可風牌3種類を刻子、残る1種類を雀頭にする
大四喜鳴き可東・南・西・北をすべて刻子または槓子にする
清老頭鳴き可数牌の1と9だけで構成する
四槓子鳴き可槓子を4組作る
九蓮宝燈門前限定1種類の数牌で1112345678999を基本形とし、同種牌を1枚加える

ローカル役として知られる人和、大車輪、四連刻などは、採用しない競技ルールも多いため上表には含めていません。役満を狙うときほど、対局前に採用役を確認してください。

牌姿で見る代表的な役

ここからは完成した14枚の形を、面子ごとに間を空けて示します。例は役の骨格を見せるためのもので、実戦の翻数は門前・副露、和了方法、場風・自風、ドラなどで変わります。

タンヤオ:2〜8の数牌だけ

二萬 三萬 四萬 三萬 四萬 五萬 四筒 五筒 六筒 六索 七索 八索 五筒 五筒
234萬・345萬・456筒・678索・55筒。1・9・字牌を1枚も使いません。

役牌:白・發・中、場風、自風を3枚そろえる

發 發 發 二萬 三萬 四萬 五筒 六筒 七筒 六索 七索 八索 五萬 五萬
發の刻子が1翻の役です。發は三元牌なので、場風や自風に関係なく役牌になります。

平和:すべて順子、役牌でない雀頭、両面待ち

一萬 二萬 三萬 四萬 五萬 六萬 二筒 三筒 四筒 六索 七索 八索の和了牌 五筒 五筒
67索の両面待ちから8索で和了した例。雀頭の5筒は役牌ではなく、4面子はすべて順子です。門前であることも必要です。

対々和:4組すべてを刻子にする

二萬 二萬 二萬 五筒 五筒 五筒 七索 七索 七索 發 發 發 九萬 九萬
222萬・555筒・777索・發發發・99萬。ポンしても対々和は成立し、この例では發の役牌も複合します。

一気通貫:同じ種類で123・456・789

一萬 二萬 三萬 四萬 五萬 六萬 七萬 八萬 九萬 二筒 三筒 四筒 六索 六索
萬子の123・456・789が一気通貫。門前なら2翻、1組でも副露していれば1翻です。

混一色:1種類の数牌と字牌だけ

一索 二索 三索 四索 五索 六索 七索 八索 九索 發 發 發 二索 二索
索子と發だけで構成。字牌を含むので混一色で、發の役牌も複合します。

清一色:1種類の数牌だけ

一筒 二筒 三筒 四筒 五筒 六筒 六筒 七筒 八筒 九筒 九筒 九筒 五筒 五筒
すべて筒子で、字牌はありません。門前なら6翻、鳴くと5翻です。

国士無双:13種類の1・9・字牌と、どれか1組

一萬 九萬 一筒 九筒 一索 九索 東 南 西 北 白 發 中 対子にした東
6種類の老頭牌と7種類の字牌を1枚ずつそろえ、東を対子にした14枚。通常の4面子1雀頭とは異なる和了形です。

大三元:白・發・中をすべて刻子にする

白 白 白 發 發 發 中 中 中 一萬 二萬 三萬 五筒 五筒
白・發・中の3組がそろえば大三元。鳴いても成立しますが、最後の三元牌を鳴かせた人に責任払いが生じるルールがあります。

食いタン・数え役満・ダブル役満はルールが違う

同じリーチ麻雀でも、細部は統一されていません。参加前に少なくとも次の3点を確認します。

  • 食いタン:鳴いたタンヤオを1翻として認めるか。Mリーグ公式戦では断么九を門前役に限定していませんが、食いタンなしの卓もあります。
  • 数え役満:役とドラの合計が13翻以上になった手を役満相当とするか。Mリーグ公式戦では、役満以外の複合は三倍満を上限としています。数え役満を採用する卓では結果が変わります。
  • ダブル役満:国士無双十三面待ち、四暗刻単騎、純正九蓮宝燈、大四喜などの特別な形を2倍役満にするか。通常の役満1つとして扱うルールもあります。

ほかにも、赤ドラの枚数、切り上げ満貫、役満の複合、責任払い、流し満貫、連風牌の符や翻などに差があります。MリーグとWRCのルールも完全に同一ではなく、各プラットフォームにも独自設定があります。「一般的にはこうだから」と決めつけず、卓のルール表示を先に読むのが安全です。

和了時に役を判定するチェック手順

  1. 和了形を確認する:基本の4面子1雀頭、七対子、国士無双のどれかになっているかを見ます。
  2. 門前か副露ありかを確認する:リーチ、平和、一盃口などの門前役が残るか、食い下がりがあるかを分けます。
  3. 牌の種類を見る:1・9・字牌の有無、使っている数牌の種類、順子と刻子の構成を見ます。
  4. 場と和了状況を見る:場風、自風、ロン・ツモ、最後の牌、槓の直後など、牌姿だけでは分からない条件を加えます。
  5. 役を確定してからドラを足す:まず1翻以上の役があることを確認し、表ドラ、赤ドラ、裏ドラ、槓ドラを加えます。
  6. 卓の例外を照合する:食いタン、数え役満、ダブル役満など、結果が変わる設定を確認します。

役を見落としやすいときは、役名を当てようとする前に「順子が何組、刻子が何組、使っている牌の種類は何種類」と構造を言葉にします。たとえば「順子4組、数牌のみ、1と9なし、門前、両面待ち」なら、タンヤオと平和の候補が自然に見えてきます。

鳴く前の10秒確認

チーやポンをする前に、鳴いた後の役を1つ言えるかを確認します。「發で役牌」「一気通貫が1翻」「混一色が2翻」のように残る役が明確なら進められます。答えられない場合は、門前を保てばリーチという役を残せることを思い出してください。

役一覧を実戦で使える知識にする覚え方

役は、表を上から暗記するよりも、似た条件を対比して覚える方が定着します。「ホンイツは字牌あり、チンイツは字牌なし」「チャンタは字牌あり、ジュンチャンは字牌なし」「対々和は4組すべて刻子、三暗刻は暗い刻子が3組」という組み合わせです。

次に、対局後の和了を1局だけ振り返ります。成立した役、見落とした複合役、鳴いたことで失った翻を記録すると、一覧が実際の判断と結びつきます。和了できなかった局も、鳴いたあとに役が残っていたかを見る価値があります。役を知る目的は、珍しい役を言えることではなく、現在の手牌から和了までの道筋を選べることだからです。

初心者のうちは、役満を細かく狙い分けるより、リーチ・タンヤオ・役牌・平和を安定して判定し、三色同順や一気通貫の食い下がりを数えられる方が実戦的です。牌効率の考え方と組み合わせたい場合は、麻雀の牌効率入門でシャンテン数、受け入れ、5ブロックの見方を確認してください。

まとめ:役・鳴き条件・ドラの順に確認する

リーチ麻雀の役は、翻数だけでなく、門前限定か、鳴いても成立するか、鳴くと翻数が下がるかをセットで覚えます。和了時は役を1つ以上確定し、そのあとにドラを加えます。まずリーチ、門前清自摸和、タンヤオ、役牌、平和を優先し、慣れてきたら三色同順、一気通貫、ホンイツなどへ広げると整理しやすくなります。

役の採用や点数にはルール差があります。特に食いタン、数え役満、ダブル役満は結果を変えるため、雀荘や大会、家庭、オンライン対局のルールを事前に確認してください。

参考資料

本記事は公開資料の要点を日本語で再構成した解説です。特定団体の文章や役一覧のレイアウトを転載したものではありません。ルールは改定されることがあるため、対局時は各主催者の最新版を確認してください。